紙の書籍(ペーパーバック)
A5判(148×210mm)・ペーパーバック · 198ページ
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基本情報
| 著者 | ドイツ ベルント・ビショフ |
|---|---|
| カテゴリー | 戦争と平和の歴史 / 歴史入門 |
| 本の言語 | 日本語 |
| 発売日 | 2026年11月2日 |
| ページ数 | 198ページ |
| 商品番号 | TB-W0012-JA |
| 読む時間の目安 | 約5時間0分(1分に360字で読んだ場合) |
| 印刷用PDF | A5判・本文PDFと表紙PDF(塗り足しつき:3mm/3.175mm の2種類がダウンロード可能です。) · 198ページ |
この本のカテゴリー
本の紹介
読み終えるころには、第二次世界大戦がほんとうはどのように終わったのかを、日ごと、部屋ごとにたどれるようになります。オリーブの林のテント、夜明け前の校舎、戦艦の甲板、正午のラジオ、そして十年以上かかった帰還まで。歴史を愛する人のための、祈るように静かな年代記です。
戦争は一つの日に終わったのではありません。いくつもの朝に、いくつもの部屋で、戦線ごとに終わっていきました。
第二次世界大戦の終わりとして、私たちが覚えている日付は一つか二つでしょう。けれども銃声は段階を追って静まっていきました。1943年にオリーブの林で結ばれた秘密の休戦、1944年に次々と戦争を離れた枢軸国の小さな一員たち、1945年5月の二度の降伏の署名、8月のラジオから流れた録音の声、9月の艦上の式典、そして何年ものちにようやく故郷へ帰った兵士や捕虜たち。
本書は、それらの終わりを暦の順にたどります。日付と時刻、部屋と文書を示しながら、それぞれの終わりがなぜそのような形で訪れたのかを語ります。だれが交渉し、何を恐れ、何に署名し、その知らせが待っている人々のもとへどのように届いたのか。
著者は友として、ていねいに、あたたかく語りかけます。駅の慰霊碑、市場の露店、夜のフェリー、古い蓄音機といった著者自身の小さな体験が各章への扉を開き、各章には、遠い日々を身近に感じるための短い作業があります。二つの日付のあいだの日数を数える、文書を時計に合わせて声に出して読む、署名の順番を図にする、といったものです。
このページを閉じたあとに残るもの
- 1943年から1950年代までの戦争の終わりを、休戦・降伏・条約の連なりとしてたどれる
- 戦争を離れる国にも、平和を設計する戦勝国にも、慎重な交渉が欠かせなかった理由がわかる
- 1945年5月に勝利の日が二つあること、8月15日の正午に何が起きたのかを説明できる
- 署名のあとに続いた引き揚げ、捕虜の帰還、講和条約の長い年月をたどれる
- 国際連合の憲章、人権宣言、戦争の犠牲者を守る条約、かつての敵どうしの和解へと、終わりが土台に変わっていった道筋がわかる
目次
- この旅で出会う人たち
- 序章 たくさんの終わりに耳を澄ます
- 第二次世界大戦は一日で終わったのではなかった
- 一人の老人が駅の慰霊碑の日付を読んでいた
- 戦争は人々が座って署名する部屋で終わる
- 無条件降伏の要求がその後のすべての終わりを形づくった
- 最初と最後の署名の日付を並べて書いてみよう
- 終わりは路線の駅のように次々にやって来た
- どの終わりにもそれぞれの時刻とそれぞれの静けさがあった
- どの側の死者もこの物語のなかにいる
- 年代記をゆっくり読むことは一つの追悼になる
- 今日見る小さなものが過去への扉を開くことがある
- 老人はもういなかったが石は残っていた
- 第1章 オリーブの林から始める
- カステッラーノ将軍はオリーブの木の下で電報を待っていた
- 7月の評議会の投票が最初の終わりを動かしはじめた
- 一人の将軍がひそかに旅をして連合国の使者に会った
- 短い休戦協定は夕方近くに署名された
- 二つのラジオ発表のあいだの分を数えてみよう
- 発表のあとの日々は混乱と悲しみをもたらした
- 一枚の古い絵はがきが知らせの届く遅さを教えてくれた
- 長い休戦協定は港に浮かぶ戦艦の上で署名された
- 無条件降伏は壁ではなく道であることがわかった
- 最初に戦争から抜けた国がそれ自体戦場になった
- 1943年の秋にオリーブの収穫がやって来た
- 第2章 離れていく仲間を見つめる
- 1944年、枢軸国の小さな一員たちが一つずつ戦争から離れていった
- 北のある国は冬のあいだずっと出口を探していた
- 若い王が一晩のうちに国の向きを変えた
- 北の停戦は二つの違う朝に始まった
- 夜のフェリーが海岸線のゆっくりとした移り変わりを見せてくれた
- 別の一員は一部の連合国とは戦争をしていたがすべてとではなかった
- 年老いた摂政がラジオで語ったが従われなかった
- 戦争を離れるには部屋にいるすべての人の同意が要った
- その季節の休戦協定はすべて一つの首都で署名された
- 代表団は署名された写しを携えて秋のあいだに帰っていった
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- 第3章 平和を前もって描く
- ジョン・メイナード・ケインズが山あいの駅で列車から降りた
- 大きな白いホテルは急いで整えられなければならなかった
- 代表たちは戦争のあとの世界のためにお金と貿易を計画した
- 三週間の委員会は夏の夜遅くまで続いた
- 最終議定書は7月22日に署名された
- 引き出しの古い紙幣がお金の大切さを教えてくれた
- 古い樫の木に囲まれたれんがの屋敷が次の話しあいの場となった
- 二つの会議を方眼紙の細い帯に並べてみよう
- ある委員会が降伏の翌日のために地図に線を引いた
- 提案は一つの問いが開かれたまま発表された
- 10月の夕方、古い樫の庭は静かになった
- 第4章 鐘をそっと鳴らす
- 解放はどの町にもそれぞれの日に訪れた
- 多くの鐘は戦争のあいだ黙りこむか持ち去られていた
- 南の首都は6月4日に解放された
- 西のある首都で夏の夕方に大きな鐘が鳴った
- 解放された首都の暦は秋を通して長くなっていった
- 最初に解放された首都から最後の首都までの日数を数えてみよう
- ランプと手紙と学校が戻ってきたことが終わりのしるしになった
- 一人の鐘つきが綱の扱い方を見せてくれた
- 解放のあとの怒りは少しずつ法のもとに置かれていった
- 家族は長い冬のあいだ行方不明の人の知らせを待った
- 解放された村の鐘が凍える新年のなかへ鳴りひびいた
- 第5章 丸いテーブルにつく
- 2月のある朝、一人の娘が白い宮殿を歩いていた
- 客たちは海と山道を越えて遠くからやって来た
- 最初の会議は午後5時に舞踏室で始まった
- 日を追ってテーブルは敗れる国の将来へ向かった
- 一人の大工がテーブルの形がなぜ大切なのかを見せてくれた
- 話しあいは新しい世界の機関がどのように投票するかを決めた
- いちばん苦しい時間は軍隊のあいだに横たわる国のために費やされた
- 西の終わりから三か月先へ数えてみよう
- 多くの約束が部屋にいなかった人々に対してなされた
- 大統領は座ったまま集まった議員たちに語りかけた
- 第6章 橋の上で握手をする
- 1945年の同じ春の日に二つの終わりが出会った
- 大統領は4月の午後に南の丘で亡くなった
- 葬送の列車が夜を通して北へ走った
- 西と東の兵士たちが同じ川に近づいていった
- 壊れた橋の上で見知らぬ者どうしがひととき戦友になった
- 再建された橋の上で一人の老人が白鳥にえさをやっていた
- 五十近い国々が海辺の劇場に集まった
- 憲章の冒頭の言葉を声に出して読み時間を計ってみよう
- 4月の最後の日々に古い首都が陥落した
- 5月6日の夕方、一台の車が大聖堂の町へ向かった
- 第7章 二度署名する
- 連絡将校の将軍が地図でいっぱいの教室で待っていた
- それより前の二つの署名が西の一部ですでに銃声を止めていた
- 地図室の机は午前2時を少し過ぎて整えられた
- 最高司令官はただ一つの文を上官たちに送った
- 署名から銃声がやむまでの時間を数えてみよう
- 市場の露店の子どもの練習帳が鉛筆で書かれた日付をとどめていた
- 東の同盟国は敗れた首都での二度目の署名を求めた
- 5月8日の真夜中近く、司令官たちが将校の広間に集まった
- 西の通りが祝うあいだ家族は知らせを待っていた
- 広間のランプは平和の最初の夜遅くまでともっていた
- 第8章 明かりをもう一度ともす
- 署名のインクが乾いたあとも終わりはまだ旅をしなければならなかった
- 西の海岸近くの小さな島々は5月9日に解放された
- 北と東で最後の孤立した部隊が武器を置いた
- 北のある島では戦いが5月20日まで続いた
- フェリーの上で島の女性が修理された灯台を指さした
- 最後の降伏を紙の帯に左から右へ書きこんでみよう
- 西の窓からカーテンが外された
- 鳴らす鐘の残っていない教会の塔もあった
- 銃声がやんだとき何百万もの人々が故郷から遠く離れていた
- 窓の明るい列車が夏の夜を通して大陸を横切った
- 第9章 宣言をゆっくり読む
- 新しい大統領が湖畔の机で議長の席についた
- 湖畔の宮殿での話しあいが敗れた国の形を決めた
- 新しい兵器のことが会議のあとに短い言葉で伝えられた
- 7月26日の宣言が世界に向けて発表された
- 十三の項目を声に出して読みひとつひとつに一息おいてみよう
- 首都からの答えは拒否と受けとられた
- 8月の三日間に引き延ばしの最後の望みは押し流された
- 会議は真夜中に宮殿の下の防空壕で開かれた
- 四日のあいだ中立国の首都を通して文書が世界を行き交った
- 8月14日、暗い宮殿のなかで録音の準備が整えられた
- 第10章 ラジオのまわりに集まる
- 天皇は真夜中前にマイクに向かって自らの言葉を二度読んだ
- 若い将校たちが暗い宮殿で録音を探しまわった
- 放送局は正午に備えるようすべての人に告げた
- 修理店の古い真空管ラジオが待つ時間の長さを教えてくれた
- 録音された声は正午に四分半語った
- 聞いていた人々は校庭やホームで頭を垂れた
- 時計の文字盤で正午を見つけ世界をひと回りさせてみよう
- 連合国の町々は通りだけでなく教会も人で満たした
- 戦いをやめる命令は遠い軍隊へゆっくりと伝わっていった
- 放送のあとも北では何日も戦いが続いた
- 大艦隊は8月の終わりに湾に入った
- 第11章 九時の甲板に立つ
- 水兵たちは署名のために飾り気のない食堂の机を用意していた
- 代表団は小さなボートから急なはしごを上った
- 最高司令官は9時2分によりよい世界について語った
- 外務大臣は9時4分に最初に署名した
- 九人の連合国の代表が次々に署名した
- 署名の順番を一枚の紙に描いてみよう
- 9時25分、短い祈りが式典を閉じた
- 私はかつて机が置かれていた場所の銘板のそばに立った
- 9月、降伏は島々と大陸へ広がっていった
- 刀は市庁舎やテントの机の上に置かれた
- 第12章 家路の長い年月を数える
- 何百万もの人々が一隻ずつやって来る船を待った
- がらくた屋の古いスーツケースには名前が書かれていた
- ラジオは毎日行方不明の人の名前を読みあげた
- 北と東のはるかな収容所の捕虜たちが最後に帰ってきた
- 法廷は1945年から1948年にかけて敗れた国々の指導者たちを裁いた
- 1947年の条約がかつての一員たちに平和をもたらした
- 最後の上陸の日から放送の日を引いてみよう
- 島の帝国との講和条約は歌劇場で署名された
- 小さな山の共和国が宮殿のバルコニーで自由を受けとった
- 1956年の共同宣言は条約なしに戦争状態を終わらせた
- 1972年1月、一人の軍曹がジャングルから出てきた
- 1974年3月、一人の少尉が刀を置いた
- 第13章 長く続くものを築く
- 二十九の批准が憲章を発効させた
- 最初の総会は教会が建てた大きな会堂で開かれた
- 一人の大統領の未亡人が権利の宣言を書く仕事を導いた
- 人権の宣言は1948年12月10日の真夜中近くに採択された
- 第一条を声に出して読み秒針で計ってみよう
- 1949年の四つの条約が負傷者と捕虜を守った
- 夕方6時、時計の間で一つの宣言が読みあげられた
- 若いボランティアたちがかつての敵の墓の世話をした
- 二人の老人が大聖堂の高い窓の下でともにひざまずいた
- 友好条約は1963年1月22日に宮殿で署名された
- 二つの国の若者たちがいっしょに列車に乗るようになった
- 終章 一分間の黙祷を捧げる
- 私たちはもう一度日付の列に沿って引き返す
- いちばん長い終わりは待つ年月で測られた
- 署名した人々は誇らしげであるよりも疲れていることのほうが多かった
- どの側の死者も同じ長い沈黙のなかで数えられる
- 国々は一年の違う日に追悼を守ってきた
- 夕暮れの慰霊碑が一分間の黙祷の捧げ方を教えてくれた
- この本が始まった駅のホームへ私はもう一度戻っていった
- 日付を紙の帯に並べて一分間を過ごしてみよう
- 鐘と沈黙が終わりを町から町へと運んだ
- 終わりはだれかが築きつづけるときにだけ土台となる
- 歴史を愛する人は日付を一種の祈りとして抱えていく
- 小道沿いのランプが一つずつともされていった
- あとがき
- 各章のあらまし
- 読書会とご家族のための手引き
- 奥付
出版社より
戦争の一つひとつの終わりを、人の決断として描いた、ていねいで心にしみる年代記
第二次世界大戦の歴史の多くは、ページの大半を戦いに使い、終わりを一つの瞬間として扱います。本書はその逆です。人々が戦いをやめると決めた部屋にとどまり、平和が世界のあちこちに、どれほどゆっくりと、ふぞろいに訪れたかを見せてくれます。
年代記は正確でありながら、乾いてはいません。各章は日付のついた記録で組み立てられていますが、友の声で語られ、日々の小さな場面と短い作業によって、待つ一日の長さや、一つの署名の重さを感じ取ることができます。
調子は静かで、敬意に満ちています。どの側の死者も同じ心づかいで悼まれ、むごい描写はなく、本は最後に、ふさわしく、一本のろうそくと一分間の黙祷で閉じられます。
評価のポイント
- 1943年の最初の休戦から、1974年に密林から出てきた兵士、1960年代の和解まで、暦の順に並んだ15の章
- それぞれの終わりの正確な日付・時刻・文書を、戦争のあらましを知る読者に向けてわかりやすく説明
- 序章と終章、登場する人たちの紹介、章のまとめ、読書会や家族で読むための手引きつき
こんな人におすすめ
- 第二次世界大戦が実際にどのように終わったのかを知りたい歴史好きの方
- どの側の人々も悼む、静かで敬意のある語りを好む方
- 章ごとに話しあえる本を探している読書会、家族、先生
- 追悼の日を大切にしていて、その背後にある日付を理解したい方
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